自然に溶け込んだアート空間
鉄の門が開くと、まるでリゾート地の別荘のような空間が現れた。オーナーの阿璊 さんは黒髪に無地のシャツのジーンズ姿。芸術家らしい雰囲気を漂わせている。そ んな阿璊さんの宿だ。きっとここには味わいのある、心地よい何かが隠されている に違いない。
ロビーに足を踏み入れると、天井の高い打ち放しコンクリートの広々とした空間が 迎えてくれた。外の景色は絵画となって、窓枠の額縁にすっぽりと収まっている。 スピーカーから流れるゆったりとしたメロディー。テーブルには阿璊さんが用意し てくれたウェルカムスイーツが並ぶ。コーヒーをひと口すする。濃い目のコーヒー に甘いお菓子と季節のフルーツがぴったりだ。ソファーに座りパラパラと雑誌をめ くる。傍らでは、壁に飾られたアート作品を鑑賞する人の姿が。庭に出て、散歩を 楽しむ人もいる。音もない静かな空間。ただ、ゆったりとした時間だけが流れる。 慌ただしい都会モードをOFFにして、休暇モードに入る。ゆっくりと心と身体のスピ ードが緩んでいくのを感じるだろう。
3つの客室、貸切の晩餐会
1棟まるまる貸し切ることができる「小島Villa」では、一度に最高14人までが宿泊 できる。2~3階の3部屋はシンプルなデザインで、クイーンサイズのベッドが快適な 眠りを約束してくれる。家族や親しい仲間と共に素敵な思い出が作れるだろう。
2階の二人部屋「小島VIP双人房」は、落ち着いたモダンな印象だ。空間の広がりを 感じさせる大きな窓の外には、広大な田園が広がっている。窓際の丸い真っ白な浴 槽に身を沈めて、のんびりとバスタイムを楽しみたい。ウッドデッキにはデッキチ ェアもある。背もたれに身を任せて日光浴を、あるいは月明りの中、ゆっくりと流 れる時間を楽しむのもいい。晴れた日には3階の部屋から蘭陽渓や亀山島の美景も楽 しめる。「水立方双人房」は、窓外の緑のヌマスギがよく映える真っ白な部屋。水 滴のような丸い鏡は、いくつもの旅の思い出を映し出すだろう。四人部屋の「天空 之城四人房」は、鮮やかさを感じさせる。ぶら下がる色とりどりのライトが、空色 の壁に軽やかな雰囲気を添えている。
夜のとばりが降りる頃、ロビーのソファーに集まって映画鑑賞を。プロジェクター で映される映画を見ながら、お楽しみの予約制ディナーを堪能しよう。焼きたての バーベキューは、一棟貸しならではのとっておきの晩餐だ。コスパも抜群。旬の海 鮮はどれも捕りたてで、今にも踊り出しそうな新鮮なロブスターはもちろん、甘く とろけるようなウニ、こりこりとした歯ごたえのイカ、さらにはとろけるようなカ キ……どれもプロのシェフが腕を振ってくれる。忘れることのできない驚きの饗宴 が待っていることだろう。
カヤックとマウンテンバイクでアクティブな休日を
早朝、窓を開けると、眩しいほどの緑が迎えてくれる。優しく吹く風が、まだ眠た い体を優しく目覚めさせてくれるはず。1階へ向かう途中から、すでにおいしそうな 朝食の匂いが漂ってくる。テーブルには胃袋を満たしてくれる豊富なメニューが並 んでいる。アツアツのお粥に、さまざまな副菜も。どれも料理上手な阿璊さんの手 作りだ。季節の味を思い切り楽しもう。
宿の外に出れば、普段と違う体験が、日常と違った暮らしを運んできてくれる。湖 の上でカヤックに揺られてみたり、あるいは草の上で釣り糸をたらしてみたりする のも悪くない。笑顔を照らす暖かな太陽。心地よい風が吹いてきたら、マウンテン バイクに乗って涼やかな風を感じに行こう。サイクリングロードをゆっくりと走る 。河原の景色を追いかけて、気ままな休日を過ごしたい。
宜蘭・五結エリアで語られた美しいプロローグ。それは四季ごとに異なる色彩を心 に残してくれた。新鮮な海の幸に舌鼓を打ち、気の置けない仲間と共に雄大な大自 然を慈しむ。暮らしの中の風景に、快適な休日が紡がれていく。「小島Villa」―こ こで、心地よい休暇を感じたい。