「果汁、ジュース、おいしい仲間!」台湾の創意と活力あふれるドリンクといえば、これまで紹介した良質茶葉のお茶にタピオカミルクティー、創意工夫をトッピングした飲み物などですが、近頃話題をリードするフルーツ系も語らずにはいられません。伝統屋台のジュース、フルーツティー、それから鮮やかな果物の層が織り成すドリンクには、新鮮なフルーツの甘い香りと口いっぱいのつぶつぶ果肉が必須。さすれば、乙女心は花開きます。さぁ、毎日あなたにフレッシュ&ジューシーな一杯を!
( Photo Credit: 清玉、鮮茶道、foodie_capig、Dear b&b、JennyElin、natsumi.tsou )
フルーツ王国台湾、果物香るジュース屋台とフルーツ茶
果物の生産が盛んな台湾には、四季それぞれに食べきれないほどの新鮮なフルーツが出回ります。季節のフレッシュジュースもまた、南国台湾で暑さをしのぐための必須ドリンクなのです!夜市でよく見かけるのが、「柳橙汁(オレンジジュース)」や「楊桃湯(スターフルーツ・ジュース」、「金桔檸檬(キンカンレモン)」など。このほかにも、1947 年に開業した台南の老舗「莉莉水果店」は、果物屋さんがジュース販売を始めた元祖として瞬く間に話題に。冷蔵ショーケースにいっぱいの果物や売れ筋のフレッシュジュースを並べた昔ながらの店で、このようなスタイルは台湾人の暮らしになくてはならない存在となっていきました。そしてパパイヤミルクで知られる「牛乳大王」は、1970 年代、かき氷屋さんと同じく店内でいただけるスタイルが、当時の若者の間で人気となりました。
その後、シェイクティーのブームが訪れると、レモンやオレンジ、パッションフルーツが次々とお茶の中に加えられるようになりました。「鮮茶道」や「麻古茶坊 MACU」、「Mr.Wish」では、さまざまなカットフルーツのトッピングやつぶつぶ食感のフルーツティーまで登場。「一芳」はいわばその代表格と言えるでしょう。加えて、多くのドリンクスタンドでは特定の果物に注目するように。2013年台中から台北へ進出した「清玉」は、黄金比率の「翡翠檸檬(レモンジャスミンティー)」で大行列、旋風を巻き起こしました。そしてリンゴと言えば、「楽法 Le Phare」で、リンゴ3個を搾った「蘋果草莓(アップル・ストロベリー)」をはじめ、夏限定の「西瓜緑(スイカ緑茶)」や冬の「龍果奶蓋歐蕾(ドラゴンフルーツ・クリームオレ)」なども人気です。さらにベジ・ミルクなら南投・埔里の「炎術」です。心に染み入る濃厚な「地瓜芋頭奶(サツマイモ&タロイモ牛乳)」や「鮮南瓜奶(カボチャ牛乳)」は、いずれも Dear b&b がこの地方を訪れた時に必ず飲んでしまう一品です!
( Photo Credit: 花甜果室、Dear b&b、Dear b&b )
グラデーションにコントラスト、流行はカラフル
フェイスブックやインスタが欠かせない現代、フルーツジュース好きの食通たちを取り込もうと、飲料そのものの視覚効果で競う店が増えています。単色一辺倒だったドリンクは、さまざまな果物を使ったカラフルなグラデーションへと進化を遂げています。台南の「Genki Juice 元気果汁」は、ヘルシーな野菜ジュースをかわいいボトル入りに、そして多くのドリンクスタンドには、透明のカップに二層、三層と色を対比させたジュースが登場していて、新たな果汁系ドリンクの流行を牽引しています!
フルーツ茶やフルーツ牛乳の差別化の流れが起こる一方で、時を同じくして、淡い透明な乙女系夢かわドリンクも数多く誕生しています。台北・東区の「花甜果室」には、その場でミックスしたピンクやパープルの幻想的なミルクシェイクがあります。また「Maybe 時尚水果飲品」は、「鳳梨青茶(パイナップル青茶)」や「柳橙気泡飲(オレンジソーダ)」といった甘すぎない爽やかな味の魅力に抗えない女子が多数いる模様。そして、各種フルーツとバタフライピーを組み合わせた台北・永康街の路地裏にある「Bobii Frutii」では、イチゴのピンクとマンゴーのオレンジが層になった「不想長大」や薄青色の手作りタピオカが入った「人魚的眼涙」がインスタ映えすると、日本や韓国の旅行者からの人気も集めています。
( Photo Credit: Dear b&b、echan0507、小澤宅宅 )
絶対に外せない!おすすめの果汁系ドリンク
昔ながらの懐かしの味から、流行りのフルーツティーまで、Dear b&b スタッフがおすすめする果汁系ドリンクを紹介します!レモン1個分がまるまる入った新竹「小沢宅宅」の「鮮檸茶(フレッシュレモンティー)」は、スタッフBellaによると「一口飲めばまさにフレッシュ、仰天の味!」とのこと。宜蘭の老舗「参拾」は、メニューが「檸檬愛玉(レモン愛玉ゼリー)」と「百香多多(ヤクルト・パッションフルーツ)」だけという屋台でしたが、現在、お洒落な新店舗に大変身。常連客だけが知る「百香多多」に愛玉ゼリーをトッピングした隠れメニューを絶対オーダーしてみて。そして、台北・永康街にある「東海萊姆園(東海ライム店)」は、その場で搾ったさっぱりとした自家農園のライムジュースが店内に香ります。さらに大好きな「炎術」以外にも、Dear b&bのスタッフ皆が忘れらないのが、嘉義・文化夜市の「御香屋」です。「葡萄柚綠(グレープフルーツ緑茶)」は並ぶ価値あり。何はともあれ、ヤクルト・レモンにしてもパッションフルーツ緑茶にしても、冷たくて、淡い色をした一杯の新鮮なフルーツジュースは、毎日の暮らしを支えてくれたり、台湾の旅を輝かしいものにしてくれたりする、素敵な相棒なのです!