「もっちもち~♪毎日でも飲みたい!」こんなにもおいしいタピオカミルクティーは、思いがけない工夫から生まれました。台湾全土に広がったタピティーの熱波は世界各国へと押し寄せ、つやつや&もちもちのタピオカとミルク&黒糖が織り成す美しいマーブル模様で、日韓女子のインスタをもにぎわせています。Dear b&bのドリンク特集第二章は、一口飲めば驚き、二口飲めば病みつきになる、とっておきのタピオカミルクティーをご紹介します!
( Photo Credit: 春水堂、翰林茶館 )
タピオカミルクティーの誕生!タピ・パール・バブル…み~んな「マル」
奇跡から生まれたタピオカミルクティーは二つの有名店――台中「春水堂」と台南「翰林茶館」――が発祥とされています。「泡沫紅茶店(台湾式喫茶店)」ブームが始まった1980年半ば、この二店が偶然にも同時期に市場で出回っていたタピオカをミルクティーに加えたところ、今日の名声とどろくタピオカミルクティーが誕生したのです!黒糖タピオカの「春水堂」は、翡翠皿の上にこぼれ落ちる真珠をイメージして、一方「翰林茶館」は、当初使用していた白タピオカ(のちに白黒二種のタピオカを使用)から真珠を連想して、「珍珠奶茶(パールミルクティー/タピオカミルクティー:“珍珠”は中国語で真珠のこと)」と命名したとか。それからタピオカミルクティーは、数多くのドリンクスタンドに必要不可欠な台湾人の愛すべきドリンクとなっていったのです。
「春水堂」や「翰林茶館」のようなベーシックなタピオカ以外にも、台湾発祥の小粒な「粉圓」から歯ごたえある大きな「波霸」 まで、さまざまなタピオカがあります。台湾人におなじみの「波霸奶茶(大粒タピオカミルクティー)」から派生して、だんだんと小粒は「珍珠」、大粒は「波霸」と区別されるのが暗黙の了解に。多くの店で大粒タピオカを使うことが主流となった近年でさえ、「水晶」や「白玉」といった美しいネーミングの透明なタピオカが出回ってきたり、ブルー系の色鮮やかなタピオカが女子の人気をさらったり…。店独自のユニークな解釈のタピティーが続々と生まれているのです。
( Photo Credit: 鹿角巷、珍煮丹、apple_met.n、kellyhe、dylan._.vape、ryou2013 )
ニューウェーブは黒糖マーブル 日韓で旋風を巻き起こすタピオカミルク
健康志向の高まりや創作心もまた、タピオカミルクティーの世界に食感や材料、見た目といった新たな波を作りだしています。まずはミルクティーそのものの変化です。紅茶だけに限らず、緑茶やウーロン茶、鉄観音茶など各種茶葉が応用されています。ミルクティーが人気の「茶湯会」は「鉄観音拿鉄(鉄観音ラテ)」、「清心福全」はリピーターに隠れた人気の「珍珠蜂蜜鮮奶普洱(はちみつタピオカプーアルミルクティー)」などがその代表です。ミルクに関していえば、もともとクリーミングパウダーが主流でしたが、「貢茶GONG CHA」に代表される甘じょっぱいクリームで覆ったミルクフォーム(店によってはチーズクリームで覆いチーズティーと呼ばれることも)も登場しています。また「鮮奶茶(フレッシュミルクティー)」やラテを意味する「拿鉄」「那提」は牛乳を使用。ミルクにこだわる「迷客夏Milkshop」では、二種類の異なるミルクティーから選ぶことができます。このようにタピオカミルクティーの味わいは、より多様化しているといえるでしょう。
近年は、インスタによって台湾から日本・韓国へと人気は飛び火しています。以前はタピオカミルクティーが、その後だんだんと虎模様の黒糖タピオカミルクへと話題は移っています。台北の「陳三鼎青蛙撞奶」に代表される透明なカップに描き出された食欲をそそるマーブル模様は、牛乳に極甘の黒糖タピオカを加えて作られたものです。最近では「珍煮丹」、「老虎堂」、「小茶斎」なども出始めて台湾中に浸透しています。「老虎堂」は韓国でも展開し、話題の黒糖タピオカミルクを我先にという女子で盛り上がっているとか。さらに今年の日本では、「鹿角巷THE ALLAY」が初上陸し、爆発的なブームに。女子中高生から火が付き、さまざまな年代へと人気は拡大中です。鹿モチーフのロゴをまね、台湾タピティーと銘打つドリンク店が出現するのみならず、モスバーガーやマクドナルドといった大手チェーン店もタピオカミルクティーの販売を始めています。パンケーキやどんぶり、ラーメンなどに至るまで創意あふれるタピオカとのコラボが登場。今、日本ではタピオカミルクティーが一大センセーションを巻き起こしているのです。
( Photo Credit: 木衛二、beefisheat、Dear b&b )
こっそり教えます!おすすめタピティー
台湾で不動の人気を誇るタピオカミルクティーの有名店の多くは、台中や台南で生まれていますが、近年は台湾各地の新星が頭角を現しています。新北市の「十杯極致手作茶飲」は、牛乳の濃さや口当たりから選べ、自分好みのタピティーに調合することができます。淡水・淡江大学の隣で生まれた「木衛二世界茶館」は、イートインを併設するドリンクスタンドで、現在は台北・台中・嘉義にも展開しています。砕いた氷を入れた「極黒濃藍奶茶」は、ミルクティー好きのオーナーによる特製ブレンドで、Dear b&bの全スタッフが悲鳴を上げたおいしさ。台北・東区にある「十三月,Tredecimber」に至っては、その美しすぎる店名と濃厚なお茶の香りが特長で、甘いもの好きなら外せない黒糖タピ入りの看板メニュー「珍暖烏雲」やほんのり甘いきんもくせいの白タピ入り「茶,浮雲」もおすすめ。お茶好きも納得の味です。それから、Dear b&bスタッフがプライベート旅行で訪れた際に度肝を抜かれた台東の「隠山茶道」は、インターネットをにぎわす店。地元の紅烏龍を使ったタピオカラテ「紅烏龍珍珠拿鉄」は、わざわざ飲みに訪れたいほど!癒やされるだけでなく、毎日でも飲みたいおいしいタピオカミルクティーは、旅をより一層甘~く彩ってくれるはずです。